皆さんこんにちは!
ホビー天国2-3階担当スタッフです!
ゴールデンウィークは皆様いかがお過ごしでしょうか?小生は積みプラの一角を崩して、塗装を少し進めています。
皆様も制作中の作品や出来上がった作品がありましたら、ぜひファレホペイントコンテスト5へエントリーをご検討くださいね。
それではコンテスト作品のご紹介へと参りましょう!
今回も様々な力作が登場していますよ!「ファレホペイントコンテスト4エントリー作品紹介⑧」皆様是非ご覧下さい!
スタッフコメント:「Azuma」様の2作品目をご紹介します。「武装神姫」シリーズより、アルトアイネスが登場。イベントディーラー「グリズリーパンダ」様のキットを使用されており、分離した素体状態の神姫、そして単体でも圧倒的な存在感をまとう武装をそれぞれ美しく仕上げてくださいました。
アイネスの肌は設定とは異なり褐色に塗装されており、「Azuma」様のコメント通り本来よりもダークな印象が強調されています。模様のモールドや段差が多いスーツですが、胸部や大腿部に見られるブラック、ホワイト、オレンジレッドの細かな塗り分けは見事な出来栄えです。そして何よりも艶やかな光沢仕上げがアイネスの引き締まったボディラインを際立たせており目を奪われてしまいますね。
さて、「ロボ、メカ」部門である本作品において忘れてはならないのはもちろん武装部分です。レッド、ブラックを基調としたカラーリングですが、スカートをはじめ装甲の表面には禍々しい結晶塗装が施されています。クリアパーツとの組み合わせも相まって、高熱や強力なエネルギーを帯びたかのようなエフェクトにも感じられますね。
フレーム部分の塗装にファレホを使用されており、結晶や光沢が目を引く装甲とは対照的に、落ち着きのあるメタリック仕上げでメリハリをつけられています。
無邪気な可愛らしさが強調されたガール要素と、重厚感や禍々しさを帯びたメカ要素が絶妙にマッチし、非武装状態でありながらも躍動感溢れる仕上がりでした。
スタッフコメント:前回のファレホペイントコンテスト3にもご参加くださった「HaMa」様が今回もエントリーしてくださいました!ありがとうございます!
SDガンダムBB戦士より、ガンタンクが登場。作品名やカラーリングから分かる通り、本作品はコンテスト開催時期に合わせて「鏡餅」をイメージした仕上がりとなっております。
キャタピラから胴体までのシルエットを二段に重なった餅に見立て、両肩のキャノンとポップ・ミサイル・ランチャー(両腕)は同じく正月飾りである門松を彷彿とさせ、頭部は鏡餅のてっぺんに飾られた橙(みかん)を表現されています。ご覧の通り使用されているのは3色ほどですが、一目で鏡餅を容易に想像させる見事な配色ですね。
そして驚くことに、本作品はオール筆塗り塗装で仕上げられています。デフォルメされたBB戦士シリーズとはいえ凹凸を伴うメカディテールが各所に見られますので、ムラなくきれいに発色させるのは結構技術のいるものなのですが、「HaMa」様はファレホの速乾性を活かしつつ地道な重ね塗りを施し、バックパックやキャタピラの凹凸、入り組んだ転輪周りも美しく仕上げられています。
重厚感やスケール感のあるモビルスーツとしてではなく、SDのデザイン性を最大限活かし正月の縁起物としての華やかさを追求されるといった、ガンプラ作例の中では何ともユニークな作品でした。作品名も「元旦ク」(ガンタンク)とするなど、まさにアイデアの総合勝利です!
スタッフコメント:前回のファレホペイントコンテスト3にもご参加くださった「もりのみやこ」様が今回もエントリーしてくださいました!ありがとうございます!
ポケモンプラモコレクション(ポケプラ)より、ハッサムが登場。ポケモントレーナーの方々であればすでにお気付きでしょうが、こちらのハッサムはグリーンを基調とした"色違いポケモン"のカラーリングで塗り替えられています。
元の成形色であるレッドを完全に覆い隠すようにライムグリーンを塗布されており、しっかりとハサミの内側や関節の隙間にも塗装が行き届いています。まるで色違い仕様のキットがすでに発売されていたのかと見間違えてしまうほどの出来栄えですね。
目やハサミの模様は本来シールで補う箇所ですが、「もりのみやこ」様はファレホを用いて丁寧に塗り分けられています。
カラーリングの変更はもちろんですが、さらに特徴的なアレンジとしてハッサムの外殻表面には本来のパーツに無い凹凸が見られます。実はこちら、接着剤を用いてパーツ表面をゴツゴツとした形状に変化させているとのことです。メタリックカラーで仕上げられているためその凹凸が際立ち、本物の昆虫を思わせる質感が出ていますね。
色違い仕様にリペイントされただけでなく、独特な表面処理で『はがねタイプ』らしい頑強なイメージが引き出された作品でした。
スタッフコメント:続きまして、「もりのみやこ」様の2作品目です。
オープンワールドRPG「原神」より、申鶴が登場。イベントディーラー「ZP1」様のキットを使用されて、ガールズフィギュア部門でのエントリーとなります。独特な世界観を漂わせる原神のキャラクターを美しく塗り分け、大理石塗装を施したベースにディスプレイしてくださいました。
全身に多くの装飾や模様が見られる衣装ですが、「もりのみやこ」様が特に注力されたのは胴体から大腿部にかけての模様の塗り分けと"透け感"の表現だそうです。タイツのような衣装には肌の露出する部分やブラックとブラウンで色分けされた模様など複雑な構造が見られ、キャラクターをよく観察しながらマスキングされていることが窺えます。模様を塗り分けながらも、よく見るとブラウン部分にのみストッキング塗装のような「透けた肌色」が顔をのぞかせています。色味だけでなく生地の厚みの違いをも塗り分けることで表現されていることが分かりますね。
そして一目で塗り分け難易度の高さのわかるもののもう一つが、申鶴のモチーフ武器『息災』です。独特なフォルムが入り組む造形に対し、塗料の吹き付けやマスキング作業の一つ一つを慎重に行い、ゲーム内のカラーリングを忠実に再現していったそうです。
よく見るとくっきりとしたラインの色分けだけでなく、エクスプレスカラーを使用した繊細なグラデーションも見られます。塗料の透明度を活かすことで、ゲーム内同様の青白い光を放つさまを表現されていますね。
アイペイントに肌の透明感、衣装や武器の素材の違いや多彩な装飾模様に至るまで、高い塗装技術とセンスで見事にまとめ上げられた、一切の妥協を感じさせない仕上がりの作品でした。
スタッフコメント:「M」様が2作品目をお持ち込みくださいました!ありがとうございます!
「ゆるキャン△」より、相棒のバイクと休憩する志摩リンが登場。海洋堂より発売の1/24アニメスケールキットを使用されて、ガールズフィギュア部門でのエントリーとなります。
アニメのキービジュアルと同じ角度で見てみると、ジャンパーやマフラーの塗り分けから色味まで忠実に仕上げられていることが分かりますが、実はキットには塗り分け用のモールドやパーツの分割といった目印がありません。でも「M」様は全てフリーハンドで塗装されたそうです。各色の配分を間違えることなく、特に間違えやすいマフラーも丁寧に塗り分けられておられるところは流石ですね。
バイク後部にはソロキャン道具一式が積まれており、収納袋のラインや固定ベルトもしっかりと塗り分けられています。
そして、テールランプ、ウインカーランプはともにシルバーを下地にしたクリアーカラーの重ね塗りで仕上げられており、クリアパーツのような透明度と光沢を見事に再現されています。
ジャンパー、マフラーの模様やバイクの座席周りなど非常に情報量の多いキットでしたが、ミニサイズながら各部の丁寧な塗りが目を引く作品でした。
スタッフコメント:前回、前々回とターリンカプセルコレクションのリペイント作品でエントリーされている「もどれい」様が今回もエントリーしてくださいました!ありがとうございます!
そして今回ももちろん、ターリンカプセルコレクション 聖獣フィギュアシリーズで、「玄武」です!コメントされている通り"明るい"スミ入れがテーマとなっており、ブラックやグレーによって立体感が引き出される一般的なスミ入れとは異なる表現方法を挑戦してみたそうです。
そして本作品はスタッフセレクト賞を受賞されました!おめでとうございます!
その"明るい"スミ入れの効果が顕著に現れているのが、カメの甲羅です。聖獣らしい神秘性を漂わせる色合いですが、様々な塗料を重ねて表現されています。
「スミ入れ」と表現していますが一般的な塗料を流し込む方法ではなく、まず下地にゴールドを塗布し、その上からモールドを埋めないようドライブラシでブラックを乗せられています。そうすることでゴールドでスミ入れしたのとは異なる各部のディテールに沿った繊細な色調の変化が生まれています。
さらに仕上げとして偏光カラーセット ギャラクシーダストを筆で塗られいます。偏光カラーの黒下地の上でより強く偏光する特色を見事に活かして、ゴツゴツとした甲羅の凹凸で様々な色に変化するさまを作り出しています。
カメの頭や手足は甲羅とは対照的な塗装をされており、ホワイトの上からエクスプレスカラー ブラックロータスを全体に塗布されています。生物感溢れる造形が際立ち、ブラックよりもやや青みがかった色合いは甲羅との統一感を感じさせます。
金属色によってモールドを目立たせるといった斬新な表現方法に挑み、四神のごとく神々しいオーラを放つ作品に仕上げてくださいました。
スタッフコメント:『機動戦士ガンダム』より、水陸両用MSゾックが登場。コンテスト初参加とのことですが、HGUCキットとしてはボリューミーなゾックを筆塗り全塗装で仕上げてくださいました。カーキ系のカラーリングやエッジ部分に集中したウェザリングが、劇中での泥臭いジャブロー攻略戦を想起させます。
AFVモデルの作例でよく見られる「オキサイドレッド」を下地とした塗装で仕上げられており、重ね塗られたヘビーカーキがゾックのマッシブなボディを重厚に染め上げています。アイアン・ネイルのみメタリック塗料を使用されていますが、全体の質感に合わせて粒子感や光沢を抑えた仕上げとなっており、悪目立ちさせることなく現役の兵器感を漂わせる良い見どころとしている点はさすがですね。
各部のエッジにはスポンジによるチッピング表現が見られ、本体色1色のみでは伝わりきらないゾックの造形が強調されています。またその加減も丁度良い塩梅で、本体色の色味を損なうことなく機体の使用感を感じさせる見事なタッチです。
水陸両用MSならではの丸みを帯びたフォルムが際立ち、ずっしりとした重量感と使い込まれたMSの迫力が伝わってくる作品でした。
スタッフコメント:スペースファンタジーRPG『崩壊スターレイル』より、星核ハンターの一人、刃が登場。イベントディーラー「磯リズム」様のキットを使用されて、フリー部門でのエントリーとなります。複数色のメタリック塗料を使用しつつ、配色・光沢感ともに統一感のある仕上がりとなっております。
ソリッドカラーとメタリックカラーが隣り合う衣服の塗装ですが、塗り分けの精度はもちろん、多彩なカラーを使用されていながらもバランスの取れた調色が見事です。やや青みがかったブラックや赤みのあるゴールド、そして落ち着いた光沢のメタリックブルーなど、どれもゲーム内の映像や公式イラストの雰囲気を落とし込んだ仕上がりです。ちなみにこのメタリックブルーには偏光カラーセット ギャラクシーダストを混ぜられているそうで、世界観を反映させるかのように複雑な照り返しの様子を表現されています。
右手には刃の武器『支離剣』が握られており、柄の部分の塗り分けから剣先のグラデーションまで美しく仕上げられています。二の腕に巻かれた包帯はややくすんだホワイトで塗装され、僅かな影色が布の質感を感じさせます。
また、よく見ると髪の毛の塗装には三段階のグラデーションが施されており、低彩度ながらも色味に変化をつけ、静けさとメリハリを両立させた仕上がりとなっています。
色彩豊かでありつつも際立ったアクセントや色のばらつきを抑え、刃の性格や人柄がよく表された作品でした。
スタッフコメント:続きまして、「haytea」様の2作品目です。
『艦隊これくしょん-艦これ-』より、深海棲艦「戦艦レ級」が登場。イベントディーラー「干潟為四」様のキットを使用されて、モンスター部門でのエントリーとなります。公式立ち絵イラストとは異なるアクロバティックなポージングのキットを細部まで塗りこみ、さらに水面を思わせるミラーベースにディスプレイした、臨場感満載の仕上がりです。
深海棲艦特有の白い素肌はサフレス塗装で仕上げられており、一般的な肌塗装とは異なるほぼ無彩色に近いカラーでの陰影表現に挑戦されています。服装は黒一色ではあるものの肌とは対照に光沢仕上げとなっており、海洋生物のような瑞々しさをイメージされたそうです。
髪の毛の塗装にはエクスプレスカラー ブラックロータスを使用されており、肌と全く同じ色味にならないように青みを多く含ませた仕上がりを意識されています。
子供のような容姿とは裏腹に、尻尾の先には深海棲艦ではお馴染みの艤装を模したクリーチャーのような頭部があり、大きく開いた口の中まで塗装が行き届いております。武装らしく無機質なツヤ消し仕上げとなっており、細かな凹凸には偏光カラーセット ギャラクシーダストをドライブラシで塗布されています。また口の中はエクスプレスカラーを用いて陰影のコントラストを強調した仕上がりとなっており、奥の方で青白く光る主砲はまさに発射直前の緊張感を漂わせます。
繊細に調整された彩度と光沢感の使い分けで変化を加え、多くの提督達を苦戦させた「戦艦レ級」の凶悪ぶりを想起させる出来栄えでした。
スタッフコメント:前回のファレホペイントコンテスト3にもご参加くださった「NUN」様が今回もエントリーしてくださいました!ありがとうございます!
マシーネンクリーガーシリーズより、グローサーフントが登場。前回に引き続きマシーネンシリーズでのエントリーとなります。鋳造表現に加えオイル汚れやサビ汚れを施され、激しい地上戦を彷彿とさせるミリタリーテイストの作品となっております。
外装パーツに見られる鋳造表現にはジェッソを用いられたそうで、ウェザリングや半光沢コートによって凹凸が強調された重厚な仕上がりとなっております。塗装は下地にマホガニーを使用され、内装・外装ともに下地を残しながら塗り重ね、さらにその上からクレオス ウェザリングカラーを塗布されております。シルバーのチッピングによる塗装剥げ表現も見られ、近づけば金属臭が漂ってきそうなほどのリアルな質感表現です。
外装の隙間から見える精密な内部メカも、サビやオイル汚れが複雑な構造とその密度を強調するかのようです。
カラーリングは公式塗装見本とは異なり全体的に茶系が強調されたものとなっており、さらに迷彩柄も「NUN」様が独自にデザインされたものです。くっきりとしたラインから、色をぼかすように塗られた箇所も見られ、筆塗りならではのランダムな表情がやはりマシーネンにはマッチしていますね。
鋳造表現や各種ウェザリング塗装を余すことなく詰め込んだ、まさに地上戦用メカの醍醐味ともいえる素晴らしい作品でした。
スタッフコメント:前回のファレホペイントコンテスト3にもご参加くださった「フィリス・ユリースト」様が今回もエントリーしてくださいました!ありがとうございます!
コトブキヤ フレームアームズシリーズより、SX-25 カトラスが登場。カスタム機という事でM.S.G モデリングサポートグッズを豊富に使用していますが、カトラスの雰囲気を壊すことなく見事にまとめられています。
「フィリス・ユリースト」様はカトラスの簡潔な武装を目にして創作意欲を駆り立てられたそうで、可動範囲を維持しつつ「試験機」をイメージしたプロポーションに仕上げていったそうです。特にライフルとシールドの存在感を引き出すため、カトラスの専用武装よりも銃身の長いツインリンクマグナム、そしてビームエフェクトが目を引くエネルギーシールドを取り付けられています。両肩に装備したマルチミサイルはケースと弾頭をしっかりと塗り分けられており、ジョイントアームによる装着方法も着脱式のものであることを窺わせます。
また、新たなモールドの追加は行わず既存モールドの掘り直しに専念されたそうで、スミ入れをせずとも各部のパネルラインがくっきりと浮かび上がる仕上がりとなっております。
本作品は全塗装されておりますが、キットの成形色と同様のシックなカラーリングで仕上げられたそうで、追加武装もグレー系で統一されております。また、カトラスには全身の至る箇所にバーニアが搭載されており、アクセントとしてこれらをシルバーで塗装されています。落ち着いたソリッドカラーで仕上げられた全身にメリハリが生まれ、兵器としての重厚感も漂わせます。
武装面を見直しつつもしっかりとカトラスのイメージを引き継ぎ、まるでメカニックマンのような視点で改修された作品でした。
さて、今回のご紹介はここまで!
今後もコンテストの作品紹介を順次行なって参ります。是非次回をお楽しみに!