皆さんこんにちは!
ホビー天国2-3階担当スタッフです!
6月7日(土)より始まりました「ファレホペイントコンテスト5」ですが、初日からたくさんの作品にエントリーいただきました!駆けつけてくださった方々本当にありがとうございます!
ですがファレホコンはまだ始まったばかり!ドシドシ作品受付していますので、これからエントリーされる方、参加を考えている方はご参加をお待ちしております!
それでは引き続き、こちらではファレホペイントコンテスト4の作品紹介を行ってまいります!
今回も様々な力作が登場していますよ!「ファレホペイントコンテスト4エントリー作品紹介⑭」皆様是非ご覧下さい!
スタッフコメント:ロボ、メカ部門より、30MM スピナティオ(将軍仕様)が登場。キットに付属する様々な武装を惜しみなく盛り込み、さらにその他の30MM系キットを複数組み合わせて「阿修羅」をイメージした作品として制作されています。バランスの取れた重武装のミキシングや、美しいメタリック仕上げの全身からは神々しいオーラが感じられ、まさにコメントされている「武神」の威厳を漂わせていますね。
タイトルに「蒼炎」とあるように、本作品のカラーリングはキットの成形色とは対となるメタリックブルーで統一されています。丁寧な筆塗りでゴールドの塗り分けも施されており、落ち着いたトーンの中に、絢爛なアクセントが付けられています。
各腕が持つ武装はほとんどが単色成形のパーツですが、こちらも「MEEG0801」様独自の塗分けが目を引きます。刀は持ち手付近の鍔(つば)や円形の装飾、ライフルは本体と拡張バレルの塗り分けだけでなくチューブまで塗り分けられており、メカディテールが活かされた精密な仕上がりとなっています。
背面は「MEEG0801」様のミキシングセンスが際立つ情報量満載の眺めです。まず両肩の後ろにはバーニアを搭載した大型アーマーが取り付けられ、どっしりとした構えに宿る威圧感を一層際立たせています。そしてその後ろには刀を収納するラックも見られ、機能性にも着目した改造がロマンを感じさせますね。4本の腕も全体のバランスを取りつつ互いに干渉しない位置に取り付けられており、よく見るとシリンダーや手の甲の塗り分けなど細かなディテールアップまで抜かりなく施されています。
複数のキットを組み合わせた盛り沢山のミキシングは、フォルムからカラーリングまで調和のとれたメカデザインに仕上げられた作品でした。
スタッフコメント:「勝利の女神:NIKKE」より、水着姿のラピが登場。イベントディーラー「誠MODELS」様のキットを使用されて、ガールズフィギュア部門でのエントリーとなります。本作品はゲーム画面を参考に塗装されており、1/20スケールという全高約80mmの小さなサイズでありながら、細部まで丁寧に仕上げられております。
肌の色は、ピンクやフレッシュ系を薄く重ね塗りをされていて、健康的で血色の良い肌色に仕上げられています。
また水着の赤く細いラインやゴーグル、さらにはアイペイントやタオルの模様といった細かい箇所には、軸の短い「神ふで ショート」を使って小回りを利かせ、モデルカラーで忠実に塗分けられています。
砂浜の台座は波打ち際をイメージされて作られています。水の色にはエクスプレスカラーを使われており、その透過性の高い特徴を活かして水面の透明感を表現されています。またエクスプレスカラーの流動性の高さとコントラスト効果でアクセントをつけた水面も見逃せませんね。
水着姿のラピにピッタリなシチュエーションをイメージされた作品となっています。
スタッフコメント:これまでのファレホペイントコンテストにて「金賞」を連続で受賞されている「クドウ・ジョウジ」様が、今回もご参加くださいました!ありがとうございます!
ダークファンタジー漫画の金字塔「ベルセルク」より、狂戦士の甲冑をまとったガッツが登場。PLAMATEAのキットを使用されていますが、台座はもちろんのこと、なんと作風に合わせてマントと大剣「ドラゴンころし」まで自作されたものに差し替えられているそうです。
そして本作品はフリー部門にて「金賞」を受賞されました。前回のロボ、メカ部門「金賞」に引き続き、今回も受賞おめでとうございます!
狂戦士の甲冑といえば真っ先に全身が黒一色の姿を思い浮かべてしまいますが、「クドウ・ジョウジ」様は黒色をそのまま塗布することなく様々な色味で全身を塗装されています。コメントされている「闇夜の雰囲気」は青みがかった甲冑の色合いで表現し、さらに今回は主に2種類の光源を想定した"照り返し"の塗装表現にも挑戦されています。
ガッツの右手側からは月明かりが差し込み、大剣の表面にはぼんやりとした反射光が表現されています。よく見ると黄色以外にも複数色で塗り重ねられており、無骨な金属に光が反射する様子を荒々しくも幻想的なタッチで表現されていますね。
狂戦士の甲冑に飲み込まれた『闇の獣』状態を象徴する目元の赤いエフェクトですが、こちらは薄いプラ板を熱して成形した自作パーツを使用されており、こちらにも見事な発光と照り返しの表現が見られます。兜から首元、右腕や大剣までほのかに赤い光が広がっており、まるで電飾が施されたかのような自然な輝きに仕上がっています。
様々な色で照らされた甲冑は凶悪な造形が浮き立ち、まるでその中に宿るガッツの複雑な感情が垣間見える情景に仕上げられていました。
スタッフコメント:Kingdom Deathより、Pinu Disciple of the Witch(魔女の弟子)が登場。約54mmというサイズの中にファンタジー要素やテレビゲーム・ジャンクフードといった現代的要素までもが組み合わさったキットとなっており、多彩なカラーと質感表現で美しくまとめ上げられています。
普段「はっとり」様は同シリーズの35mmサイズキットを制作されているそうで、54mmサイズとなると塗装面積の違いもあり陰影やハイライトのグラデーションには苦戦されたそうです。特に面積の広い肌部分は入念に取り組まれたそうで、凹凸に合わせて正確にシャドウを描きこみ、立体感が出て肌のハリも感じさせる仕上がりとなっております。アイペイントの仕上がりも非常に精密で、しっかりと視線がテレビ画面に向けられていることが分かりますね。
ソファのデザインは非常に独特なものとなっており、至る所に見られる眼球は全て視線の向きがバラバラになるように描きこまれています。また、生地の色合いは単調にならないように下部へ行くにつれて紫のグラデーションがかけられており、眼球の装飾も相まって幻想的なインテリアに仕上がっていますね。
コメントされているように本作品は「小物の描きこみ」も見どころの一つとなっております。テレビのフレームは木製の質感を表現してレトロな雰囲気を強調されており、アンテナやつまみの金属感も見事な仕上がりです。そして、よく見るとテレビ画面にはゲームのロゴが映されており、こちらはなんとデカールやシールではなくフリーハンドで描かれたものだそうです。
様々なジャンルが交錯するミニチュアキットでしたが、色使いから細かなこだわりまで独特な世界観に引き込まれる作品でした。
スタッフコメント:続きまして、「はっとり」様の2作品目になります。
ミリタリー部門より、映画「ヒトラー~最後の12日間~」の一場面をテーマとしたジオラマ作品が登場。イベントディーラー「Azuma Models」様による1/35スケールキットを使用されており、激しい市街戦の中で弾頭を運ぶ少女の姿を中心に、戦場の緊張感から外れた猫たちの存在も織り交ぜながら制作されています。
そして本作品は「スタッフセレクト賞」を受賞されました!おめでとうございます!
二人の少女はそれぞれ軍服にドイツ軍カラーを使用されており、上着、スカートはともにシワの造形を際立たせるように細かく陰影を描きこまれています。約46mmのフィギュアでありながらも、襟やポケット、袖のシワが際立ち、立体感や布の素材感が伝わってきますね。特に弾頭を運ぶ少女のスカートに注目してみると、足の動きに合わせて引っ張られる布の様子を的確なハイライトとシャドウで表現されていることが分かりますね。
本作品のタイトルでもある「猫」ですが、こちらは映画の内容とは異なり「はっとり」様によるオリジナル要素として追加されているものです。グリーンスタッフワールドのキットを使用されており、はちわれや三毛猫など、4匹はそれぞれ異なる毛の模様を筆で塗り分けられています。キットのポーズや仕草に合わせて配置場所を考慮されているため、ジオラマの風景にもしっかりと溶け込んでいますね。
"戦争"という過酷なテーマの中でありつつも、"猫"という対照的な存在によって戦場の日常的な側面が垣間見える作品でした。
スタッフコメント:ゼロテより、ラビリンス ミノタウロスが登場。「王将大好き」様は最近ミニチュアペイントを始められたそうで、本作品はご自身の記念すべき第1作品目とのことです。作品タイトルには「角だけ」とありますが、髪の毛や肌、そして細かな模様が目を引く武具の塗装まで抜かりなく仕上げられており、強靭なミノタウロスを表現した見どころ満載の作品となっております。
凹凸の多いキットのため、「王将大好き」様は造形を活用した「ウォッシング」や「ドライブラシ」といった技法を中心に塗装されたそうです。
顔や腕はイエローを使用して明るめの色合いに仕上げられているものの、しっかりと陰影を際立たせることで屈強な筋肉が表現されています。一方、髪の毛の色にはエクスプレスカラー ブラックロータスを使用されているそうで、奥まった箇所とエッジ部分とで鮮明なコントラストが感じられますね。
そして見どころの「角」ですが、こちらはウォッシングによる"全体のトーンダウン"とドライブラシによる"エッジ部分の強調"を交互に繰り返すことで完成させられたそうで、この独特な質感を表現するために何度も練習を重ねられたとのことです。
全身の鎧や両手に持った斧には不思議な模様の造形があり、こちらはゴールドを使用した重厚な仕上がりとなっています。全身のトーンに合わせて武具全体にウォッシングを施されており、メタリックのぎらつきを抑えつつ、斧の刃先などに見られる細かい傷跡もくっきりと浮かび上がっています。
初のミニチュアペイントでありながら、ウォッシングやドライブラシなど様々な技法を使われ、ミノタウロスの造形とマッチした力強いタッチで仕上げてくださいました。
スタッフコメント:タミヤ ワールドフィギュアシリーズより、1/16 ドイツ国防戦車兵が登場。ファレホ初使用かつフィギュアペイント初挑戦とのことで、軍服や肌などの広い面積から装備品の細かな塗り分けまで丁寧に仕上げられています。
軍服のカラーはブラックとジャーマングレーを調色して塗装されており、シワの造形に合わせてうっすらとハイライトを入れられています。陰影のコントラストは控えめに仕上げられており、使い込まれて味の出た雰囲気を演出しています。
上半身はアクセサリーや小物類が多く、複数種類のバッジの塗り分けや、使い込まれた双眼鏡の塗装剥がれなどが細かく表現されています。そしてコメントされているように、慎重に塗分けされた襟章や野戦帽の赤いパイピングは、軍服に彩りと気品をもたらしています。
軍服で身を引き締めつつも、立体感のある肌塗装や魅力的なアイペイントから、人間味が垣間見える作品に仕上がっていますね。
スタッフコメント:続きまして、「TK-Phantom」様の2作品目になります。
同じくタミヤ ワールドフィギュアシリーズより、1/16 ドイツ機関銃手が登場。歩兵ならではのオーバーコート(ロングコート)や銃器の重厚な質感が見どころの作品となっています。
オーバーコートの塗装には、「TK-Phantom」様が調色されたフィールドグレーを使用されており、調色や塗り重ねを繰り返しながら納得の色味に近づけていったそうです。深みのある落ち着いた雰囲気が強調され、コートのシワに沿った陰影表現も造形以上のメリハリを感じさせます。腰回りの装備品も丁寧に塗り分けられ、スコップの金属部分や水筒の使用感もしっかりと伝わってきますね。
肌塗装は前作のフィギュアペイントよりもさらに自然な肌合いで仕上げることができたとコメントをいただいております。顔の凹凸を滑らかなグラデーションで浮き立たせ、軍人らしい無骨な人間味を感じさせるアイペイントもリアルな仕上がりです。
引き締まった軍服から漂う厳格なオーラと、軍人の表情から僅かに滲み出る人間性が対比的に表現された作品でした。
さて、今回のご紹介はここまで!
今後もコンテストの作品紹介を順次行なって参ります。是非次回をお楽しみに!